本屋象の旅 | 横浜・阪東橋の新刊書店

お休み

４月のお休み

２日（火）、９日（火）、１６日（火）、１７日（水）、２３日（火）、３０日（火）

※４月２８日（日）はイベント開催のため、１５時までの営業とさせていただきます。

５月のお休み

７日（火）、１４日（火）、１５日（水）、２１日（火）、２６日（日）、２８日（火）

※５月２６日（日）は、「本は港」出店のため、店舗はお休みいたします。

お知らせ

2024.04.25

5/26（日）「本は港」出店のお知らせ

2024.04.05

『オリンピア』読書会（ゲスト・越前敏弥さん）開催のご案内

2024.03.03

『死んでから俺にはいろんなことがあった』刊行記念トークイベント開催のご案内

2024.02.17

メディア掲載

メディア掲載のお知らせ

2023.12.17

メディア掲載

メディア掲載のお知らせ

2023.09.23

『チベットのむかしばなししかばねの物語』トークイベント開催のご案内

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『戦争は、』こんにちは。今日はこ

『戦争は、』

こんにちは。今日はこちらの絵本をご紹介いたします。

ポルトガルの文学者である、ジョゼ・ジョルジェ・レトリアさんと、その息子アンドレ・レトリアさんの合作です。翻訳は『象の旅』を訳された木下眞穂さんです。

絵本ではありますが、表紙からも伝わるとおり、楽しげなものではありません。不穏な雰囲気を感じさせる独特のタッチと、わかりやすく短い文章で、戦争とは何かを、読む者に問いかけてくる作品です。

読むのに時間はかかりませんが、読めば必ずや考えさせられることと思います。本屋で見かけたら、ぜひ手にとっていただきたい一冊です。

#戦争は、 #ジョゼ・ジョルジェ・レトリア #アンドレ・レトリア #木下眞穂 #岩波書店 #本屋象の旅

『花と夢』こんにちは。今日は装丁

『花と夢』

こんにちは。今日は装丁のとても美しい、こちらの作品をご紹介いたします。

著者は、チベット自治区生まれのツェリン・ヤンキーさん。この『花と夢』は、チベット自治区出身の女性が、チベット語で書いたはじめての長編小説とのことです。

舞台は、チベットの中心地ラサ。ナイトクラブではたらく女性たちの生き様を通して、チベットの現代社会を描いた作品です。

おもしろい、という感想がはばかられるほど、苛酷な彼女たちの人生が描かれますが、チベットの現実の一端を垣間見せてもらい、とても興味深く読み終えました。

チベットのみならず、海外の文学作品を読む楽しみのひとつは、ちがいを感じること。小説の語り口や登場人物の心情に、日本とはちがう何かを感じるとき、私はおもしろさを覚えます。

チベットの文学作品から感じるちがいは、まずはなぜだか懐かしいような素朴さです。自然との距離感のちがいでしょうか。わりと頻繁に出てくるチベットのことわざも、わかりやすく趣があり、そのどれもが言い得て妙だなと感じ入っております。

とりわけ、この作品から感じた日本とのちがいは、仏教の教えに基づくであろう「業」についての考えかたでしょうか。翻訳をされた星泉さんによる丁寧なあとがきを読むと、物語の背景となる文化や思想について知ることができ、作品により一層の深みを与えてくれます。

＜アジア文芸ライブラリー＞のシリーズ第一弾として、春秋社から刊行されたこの作品。同じアジアに住む私たちが、ちがう国や地域の文化に触れるあたらしい機会をつくってくれそうなシリーズで、今後の刊行にも期待しております。

チベットや海外文学に興味がある方はもちろん、ふだんはあまり海外の小説は読まないという方もふくめ、幅広い世代の方におすすめいたします。ぜひお店で手にとってみてください。

＃花と夢 #ツェリン・ヤンキー #星泉 #アジア文芸ライブラリー #春秋社 #本屋象の旅

『それはわたしが外国人だから？　日本の入管で起こっていること』

こんにちは。今日はこちらをご紹介いたします。

スリランカ国籍のウィシュマさんが、入管収容施設内でお亡くなりになってからはや3年。当時の報道に、入管政策への憤りを感じた方も多いと思いますが、真相の究明と賠償を求める裁判は、今もまだつづいております。

この本は、フォトジャーナリストの安田菜津紀さんが、ウィシュマさんをはじめ、さまざまな事情で日本に住む、外国にルーツをもつ方を取材し、入管の問題をわかりやすくまとめたものです。

一人ひとりの背景をていねいにたどり、そこから見えてくるのは、国の、あまりに融通のきかない姿勢です。人権や尊厳を軽視する社会。管理という言葉がつく組織が統括するかぎり、問題は解決しないかもしれません。日常の生活においては、あまり関係のないことかもしれませんが、命すら軽んじられる状況が、いつか他人事とはいえなくなる日が来ないともかぎりません。

読みものとしてもおもしろく、金井真紀さんによるイラストと、すべての漢字にルビが振られていることで、とても親しみやすく、幅広い世代の方に伝わる作品だと思います。入管のことや移民、難民についてもしっかりと学ぶこともできますので、本屋で見かけたらぜひ手にとってみてください。

＃それはわたしが外国人だから #日本の入管で起こっていること #安田菜津紀 #金井真紀 #ヘウレーカ #本屋象の旅

『私の彼女と女友達』こんにちは。

『私の彼女と女友達』

こんにちは。今日はこちらの作品をご紹介いたします。

作者はチョ・ウリさん。クィア・労働・女性問題など、韓国で今を生きる女性たちを描いた、短編小説集です。

韓国の小説には、民主化に至るその歴史的な経緯から、すこし重めのテーマを扱った作品も多いのですが、この作品は、現代の社会事情を背景にした日常を軽やかなタッチで描き、カン・バンファさんによる翻訳のおかげもあって、とても読みやすいです。

国によって環境や事情はちがいますが、現代社会が抱える問題は、どの国であれ共通するところがあります。ましてや韓国はお隣の国ですから、類似する点も多く、この小説のどの短編からも、考えさせられることが見つかると思います。

短編小説を気軽に読みたい方や、海外の小説を読みはじめてみたい方、クィアなどのテーマが気になるけど、どこから入ればいいのかわからない方など、幅広い方におすすめいたします。

開催中の「書肆侃侃房フェア」では、ほかにもさまざまな作品が並べられておりますので、どうぞ手にとって、お好みの一冊を探してみてください。

＃私の彼女と女友達 #チョ・ウリ #カン・バンファ #書肆侃侃房 #本屋象の旅

こんにちは。本日4月6日(土)より、「書肆侃侃房（しょしかんかんぼう）フェア」を開催しております。

『象の旅』を出版しておりますので、お店にとってはご恩もご縁もございますが、海外文学や詩歌、短歌を中心に、幅広いジャンルの作品を手がけられている出版社さんです。

この春も、『死んでから俺にはいろんなことがあった』（リカルド・アドルフォ著、木下眞穂訳）をはじめ、魅力的な作品を続々と刊行しております。

今回のフェアにあわせて、『書肆侃侃房の海外文学』というフリーの冊子もご用意いただきました。

これまでに出版された海外文学の作品がすべて紹介されているほか、俳人の小津夜景さんや、作家の安達茉莉子さんの書評が掲載され、読みごたえもある、素敵な冊子になっております。

僭越ながら私も、『象の旅』の書評を寄せさせていただきました。

冊子もぜひ手にとっていただければと思いますが、このフェアを機に、いろいろな作品に触れていただけると嬉しいです。

今年の春は、不安定な天候が多いように思いますが、お時間ございましたら、ぜひお立ち寄りくださいますようお願いいたします。

#書肆侃侃房 #海外文学フェア #本屋象の旅

※お申し込みが定員に達しました。以後のお申し込みは、キャンセル待ちの対応とさせていただきますので、あらかじめご了承くださいますようお願いいたします。

『オリンピア』読書会（ゲスト・越前敏弥さん）開催のお知らせ

昨年刊行された『オリンピア』。この作品は、第2次世界大戦をきっかけにドイツからカナダへ移住した家族を描く、連作短編集です。翻訳をされた越前敏弥さんは、1998年に原著を読み、いつか日本語で紹介できたらとの思いを持ちつづけ、ようやく出版にいたることができたと、あとがきに綴っておられます。

誌的で静謐な文章が、読み手に深い余韻を残す、３代にわたる家族の物語です。

この『オリンピア』について、訳者の越前さんを交え、お話をする読書会を6月8日（土）に開催いたします。すでにお読みになった方も、これから読んでみたいという方も、ぜひともご参加くださいますようお願いいたします。

詳細は、ウェブサイトをご確認ください。皆さまのご参加を、心よりお待ちしております。

『パレスチナ問題の展開』こんにち

『パレスチナ問題の展開』

こんにちは。今日はこちらの一冊をご紹介いたします。

新年度に入りましたが、ガザ地区の状況はますます深刻化しております。なぜこんな非人道的なことを、と大多数の人間が思っていても、それを止められない現状。声を上げることももちろん必要なことだと思いますが、問題を深く知ることも、大切なことだと思います。

この本の著者は、高橋和夫さん。中東研究を専門とする国際政治学者で、たくさんの著作がございますが、本書はパレスチナの問題について、とてもわかりやすくまとめられております。

パレスチナ、イスラエルのみならず、各国の思惑も絡むため、複雑なのは当然なのですが、本書を読むと、その時々の状況の積み重なりで、今に至ることが理解できます。

とくに面白く読めるのは、個々の政治家の内面をのぞかせてくれるところです。国といえども動かすのは人間、同じ国でも、当然のようにいろいろなひとがいます。

歴史にifは禁物ですが、もしあの暗殺がなかったら、などと考えずにはいられません。

ちょっと誤字が多いのはご愛嬌ですが、内容はおすすめです。いろいろな関連本がありますが、新年度を機に、どれかひとつでも手にとっていただければと思います。

#パレスチナ問題の展開 #高橋和夫左右社 #本屋象の旅

『SOON 氷の橋を目指すシロクマ』

こんにちは。今日はこちらの写真集をご紹介いたします。

自然写真家・シロクマ写真家である丹葉暁弥さんの最新作です。

1998年に、カナダ北部のハドソン湾南西部に生息する野生のシロクマに会って以来、毎年のように通うようになったという丹葉さん。コロナ禍を経て、4年振りに当地へ赴き、撮影された作品を中心に構成されております。

自然の美しさと雄大さ、シロクマの凛々しさと愛らしさ。どのくらい被写体に寄り添えば、こんな表情が撮れるのだろうと、感服しながら鑑賞してしまいます。

そして、時おり写真に添えられる日英表記のストーリーが、不思議と胸に響きます。場所と環境は違えども、シロクマもヒトも同じ社会を生きている。ついそんなことも考えてしまいます。

シロクマを見続けている丹葉さんによると、確実に個体数が減ってきているとのこと。シロクマの作品を見ながら、自分たちのできることを考えてみるのも、必要なことかもしれません。お店で見かけたら、ぜひ手にとってみてください。

#SOON #氷の橋を目指すシロクマ #丹葉暁弥 #トゥーヴァージンズ #本屋象の旅

『私が諸島である　カリブ海思想入門』

こんにちは。今日はこちらの一冊をご紹介いたします。

カリブ地域。日本からの距離も遠く、ほかの国ほど関係性が濃いわけではありませんので、あまり詳しくない方が多いのではと思います。

そして、思想。こちらも専門の方を除いては、馴染みの薄い分野かもしれません。

わたしもまったくの門外漢なのですが、この本は最初から最後まで、とてもおもしろく読み終えることができました。

著者は中村達さん。カリブ海文学・思想を専門とし、日本人としてはじめて、西インド諸島大学モナキャンパス英文学科の博士課程に在籍された方です。

1492年、コロンブスの新大陸発見。年号を覚えておられる方も多いであろうこの歴史的事実に、カリブ海一帯の諸島も巻き込まれます。

先住民族の絶滅、奴隷制、植民地化、プランテーション、アジア人の年季奉公制。統治国によって言語もちがい、さまざまなルーツを持つ人びとが織りなす社会。詳しくは本書をお読みいただきたいのですが、凄惨な歴史を経ての今があります。

西欧を中心に発展した思想史においても、その存在をなきものとされてきた諸島の人びと。孤立した島々としてではなく、諸島全体をひとつの世界として、独自の思想を体系化する試みがなされており、本書はその入門書となります。

入門のタイトルどおり、難しい言葉もわかりやすく説明されますし、何よりも序章から第15章までの章の構成が絶妙で、なるほどと肯きながら、ついつい次の章を読み進めることになります。

まったく知らない分野ということもあり、近年読んだ本では、もっとも知的興奮を覚えた本のうちのひとつです。世界の広さを知り、自分の世界もひろがる本書を、ぜひ手にとってみてください。

#私が諸島である #カリブ海思想入門 #中村達 #書肆侃侃房 #本屋象の旅

『月の番人』こんにちは。今日はこ

『月の番人』

こんにちは。今日はこちらのコミックをご紹介いたします。

舞台は、人が住めるようになった月。その月で、警察官を務める男性が主人公です。

地球に帰還する人が増え、寂しさのただよう街。何か大きなことが起こるわけではありませんが、淡々とした日々のやりとりの中に、警察官の心情がにじみ出てくるかのようです。

人の少なくなった街で、保安を任じられた警察官。どうしてもせつなさを感じてしまいますが、この物語には、何かせつなさの先があるような、そんななんともいえない気持ちになります。

シンプルなタッチの、オール2色刷り。絵本のような、漫画のような、味わい深い一冊です。お店で見かけたら、ぜひ手にとってみてください。

#月の番人 #トム・ゴールド #古屋美登里 #亜紀書房 #本屋象の旅

『フランスふらふら一人旅』
『フランスふらふら一人旅　モネの足跡をたどる旅』

こんにちは。今日はこちらのコミックをご紹介いたします。

著者は、漫画家のにしうら染さん。タイトルの通り、にしうらさんがひと月ほどフランスを旅した際のエピソードがまとめられた、旅行記コミックです。

ひとの旅行記やブログを読むのは楽しいものですが、漫画で読むとなおさらです。ましてや不慣れな海外のひとり旅。ちょっとしたトラブルもふくめ、不安な気持ちに共感しつつ、楽しみながら勉強もさせてもらえる、お得な一冊です。

『フランスふらふら一人旅』は、主にパリでの生活や美術館巡りについて、『～モネの足跡をたどる旅』は、滞在中にノルマンディー地方へ遠征した際の旅行記です。美術、とりわけモネを敬愛するにしうらさんの、好きな気持ちがあふれ出た描写に、読んでいるこちらもついつい惹きこまれてしまいます。

好きな画家が描いたその場所に行き、画家の見た景色を自分も見る。なるほど、これはとても素敵なことですね。

フランスに行く予定のある方には、旅のガイドブックとして、旅や絵がお好きな方には読みものとして、どちらをお求めの方にもご満足いただけると思います。

苦手な方がいないであろう作画のタッチもふくめ、そろそろ旅にでも行きたいなという方にもおすすめいたします。お店で見かけたら、ぜひ手にとってみてください。

#フランスふらふら一人旅 #にしうら染 #大和書房 #本屋象の旅

『ゼロエフ』こんにちは。今日はこ

『ゼロエフ』

こんにちは。今日はこちらの一冊をご紹介いたします。

著者は、作家の古川日出男さん。福島に生まれた古川さんが、被災地をひたすら歩き、人に会い、話を聞き、感じ、思いをまとめた記録文学です。

家族とは、故郷とは、災害とは、国家とは。歩くことで思索が深まり、深まるほどに筆に熱が帯び、著者独特の、リズムある文章がうねります。

あの震災から13年。時は過ぎ、記憶はうすれていきますが、何かたいせつなことを思い出すために、何かを考えるきっかけに、こうした作品があるのかもしれません。

毎年やってくる今日という日に、ぜひ手にとっていただきたいと思います。

#ゼロエフ #古川日出男 #講談社 #本屋象の旅

アクセス

所在地

〒232-0024
横浜市南区浦舟町１－１－３９
まいばすけっと隣

Tel 045-315-7006

営業時間

10：30　～　19 : 00

定休日

毎週火曜日、第３水曜日

※営業時間やお休みの最新情報は、Twitterでご確認ください。

交通機関

横浜市営地下鉄ブルーライン「阪東橋駅」１A出口より徒歩5分

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