本屋象の旅 | 横浜・阪東橋の新刊書店

お休み

７月のお休み

２日（火）、９日（火）、１６日（火）、１７日（水）、２３日（火）、３０日（火）

８月のお休み

６日（火）、１１日（日）～１６日（金）、２０日（火）、２１日（水）、２７日（火）

※８月１１日（日）から１６日（金）は、夏期休暇をいただきます。

お知らせ

2024.05.17

『動物哲学物語確かなリスの不確かさ』朗読会開催のお知らせ

2024.04.25

5/26（日）「本は港」出店のお知らせ

2024.04.05

『オリンピア』読書会（ゲスト・越前敏弥さん）開催のご案内

2024.03.03

『死んでから俺にはいろんなことがあった』刊行記念トークイベント開催のご案内

2024.02.17

メディア掲載

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2023.12.17

メディア掲載

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『利他・ケア・傷の倫理学――「私」を生き直すための哲学』

こんにちは。今日はこちらの一冊をご紹介いたします。

著者は、哲学研究者の近内悠太さん。「利他」「ケア」「贈与」などは、個人的にはずっと学んでいきたいテーマなのですが、近内さんの前著『世界は贈与でできている』がとてもおもしろかったので、こちらも読んでみました。

利他という言葉、わかりやすいようで実はそうでもない言葉だと思いますが、この本では、言葉の定義からていねいに説明され、論の進めかたも明快なので、なるほどなるほどと読みすすめるうちに、するすると頭に入ってきます。

大切にしているものが一人ひとりちがい、それゆえに善意が空回りしやすく、人を傷つけることの増えたように思えるこの時代に、どう考えて生きていけばよいのか。その指針となるヒントを与えてくれるような一冊です。お店で見かけたら、ぜひ手にとってみてください。

#利他・ケア・傷の倫理学 #近内悠太 #晶文社 #本屋象の旅

『あずきとぎ』こんにちは。今日は

『あずきとぎ』

こんにちは。今日はこちらの絵本をご紹介いたします。

作・京極夏彦さん、絵・町田尚子さんという豪華な布陣。夏休みに田舎で過ごす少年のお話で、なにか怖いものが描かれるわけではないのに、ぞっとさせてくれます。

大きく描かれる少年の表情に、ついつい目が奪われてしまいますが、背景となる田舎の風景がとにかく美しいので、できれば先を急がずに、ゆっくりと鑑賞してほしい作品です。

暑すぎる夏に、読むとすこし涼しくなるような、そんな読書はいかがでしょうか。お店で見かけたら、ぜひ手にとってみてください。

＃あずきとぎ #妖怪えほん #京極夏彦 #町田尚子 #岩崎書店 #本屋象の旅

『自分のために料理を作る――自炊からはじまる「ケア」の話』

こんにちは。今日はこちらの一冊をご紹介いたします。

日々、ご家族やどなたかのために料理をされる方は、もうそれだけで尊敬に値すると思いますが、この本は「誰かのためにだったら料理をつくれるけど、自分のためとなると面倒で、適当になってしまう」方に、自炊のコーチをしながら内面の変化についてインタビューするという、お料理本としてはちょっと変わった内容になっております。

コーチをするのは自炊料理家の山口祐加さん。インタビューでは精神科医の星野概念さんも交えることで、まるで料理を通じてのカウンセリングをおこなっているような対話を読みながら、楽しく学ぶことができます。

自炊をすること自体、ハードルを高く感じる方も多いと思いますし、毎日仕事で疲れて帰宅したあと、わざわざつくる気がしないというのももっともなことです。この本では、自炊についてのハードルを下げる考えかたや、自分をケアするという、そもそもの食事の概念をわかりやすく紐解くことで、自炊に取り組みやすくなるヒントをもらえたような、すこしはやってみようかなと背中を押してくれるような、そんなつくりになっております。

生きることと食べること。根源的な行為だからこそ、環境や考えかたに左右されがちだからこそ、いろいろな方の考えに触れ、学びつづけていきたいですね。読みものとしてもおもしろいので、ぜひ手にとってみてください。

#自分のために料理を作る #山口祐加 #星野概念 #晶文社 #本屋象の旅

『NEUTRAL COLORS』最新の第5号が入荷いたしました。

特集は言語。ボリュームたっぷりで読みごたえがありますが、冒頭に載る、60歳を過ぎて初の海外一人暮らしをされた、編集発行人・加藤さんのお父さまの記事からもうおもしろいです。

初回入荷分には、特典としてトートバッグもお付けいたします。ぜひお店で手にとってみてください。

#NEUTRALCOLORS #NC #本屋象の旅

『生きることのはじまり』こんにち

『生きることのはじまり』

こんにちは。今日はこちらの作品をご紹介いたします。

著者は金滿里（きむ・まんり）さん。母親は朝鮮半島から渡ってきた在日一世で、古典芸能の伝承者。３歳でポリオ（小児マヒ）を発症し、以来、全身麻痺障碍者としての人生を歩んでおられます。

在日、古典芸能家、重度の障碍者。著者曰く、「徹頭徹尾、普通ということが何一つない」生い立ち。そんな著者の物語を、とても興味深く読み終えました。

くわしくは本書をお読みいただきたいのですが、際立つように感じるのは、やはり著者の人間としての強さです。重度の障碍をもつ方の気持ちや考えは、ふだん接することのない人間にはなかなか触れることがありません。こうした作品を読むことではじめて、自分とはちがう境遇の方の思いを慮ることができるのかもしれません。

著者のするどい人間観察、問い続けざるをえない生きることの意味、運動や演劇を通じての表現活動。圧倒されながら読みすすめるうちに、ことばや思いを届けることができないままこの世を去っていった数多の人々へも、思いを馳せることになります。

とかく、極端で過激な考え方すら支持されてしまうようなこの時代、視野をひろげるためにも、生きることの意味を問い直すためにも、ぜひご一読をおすすめいたします。

#生きることのはじまり #金滿里 #人々舎 #本屋象の旅

『青空』こんにちは。とても暑く、

『青空』

こんにちは。とても暑く、梅雨が明けたかのような青空がひろがっておりますが、いかがお過ごしでしょうか。今日はこちらの絵本をご紹介いたします。

この作品は、ザ・ブルーハーツの名曲『青空』を絵本にしたものです。アルバムの発売が1989年のことですから、もう35年前。わたしは高校生でしたが、この曲ばかり聞いていた夏休みを思い出します。

1989年は、昭和天皇が崩御され、天安門事件が起こり、ベルリンの壁が崩壊しました。いま振り返っても、世界的な時代の転換期だったと思います。

ただ。時代は変わっても、根本的な問題はなにも解決していないような、よりよい世の中にはまったく近づいていないような、『青空』の歌詞を読むたびに、そう思います。

風刺のきいた、趣のあるイラストとともに、『青空』の世界をぜひ味わってみてください。

＃青空 #真島昌利 #botchy-botchy #現代書館 #本屋象の旅

『往復書簡今夜、緞帳が上がる』『さびしさについて』

こんにちは。今日はこちらの二冊をご紹介したいと思います。

ともに往復書簡です。公開を前提とした往復書簡は、もっとも読み手に気持ちの伝わるかたちのひとつだと思うのですが、その例にもれず、どちらもとてもおもしろく読み終えました。

『往復書簡今夜、緞帳が上がる』は、作家の武塙麻衣子さんと、「機械書房」という本屋の店主、岸波龍さんによる往復書簡の第二弾です。

武塙さんは、日記や『酒場の君』といったZINEで人気を集め、最近は文藝誌での小説連載もはじまって、これからますますという作家さんです。SNSでの発言をふくめ、どこに何を書いても自然におもしろいタイプですね。岸波さんは、発言と実行の力が図抜けた方で、本屋のみならず、創作や批評にも多彩な才能を発揮し、界隈を盛り上げております。

そんなお二方の往復書簡は、質問をぶつけあいながら、そのときどきの暮らしぶりや読んだ本、先々のことや今の思いなどが綴られます。何か自分もがんばろうかなと、不思議と元気をもらえるような、そんな往復書簡です。

『さびしさについて』は、植本一子さんと滝口悠生さんによる、自主製作本から文庫化されるという異例の経緯をたどった往復書簡です。

どちらもファンの多いお二人ですが、お互いに向けて思いを伝えるこのかたちだと、また違う一面を垣間見せてくれるようで、興味深く読み終えました。お相手への配慮を欠くことなく、自身の内面を伝えたいという思いを強く感じさせるものでした。

気持ちを文章で伝えるという作業は、どうしても自分の内面に向き合わざるを得ません。そのうえで、しっかりと言語化できるお二人はやはりすごいなと思わせてくれる作品です。

小説や物語もよいですが、二人のやりとりを傍からのぞかせてもらう「往復書簡」、ご紹介した二冊は、手軽に読みやすいとも思います。お店で見かけたら、ぜひ手にとってみてください。

#往復書簡今夜緞帳が上がる #武塙麻衣子 #岸波龍 #MACHINEBOOKS #さびしさについて #植本一子 #滝口悠生 #筑摩書房 #本屋象の旅

『たやさない』vol.04 こんにちは。今

『たやさない』vol.04

こんにちは。今日はこちらをご紹介したいと思います。

こちらは、京都のひとり出版社、烽火書房（ほうかしょぼう）の嶋田翔伍さんが、「つづけつづけるためのマガジン」として発行するリトルプレスの第４弾です。

毎号、嶋田さんを含む5名ほどのエッセイが掲載されますが、今号のテーマは「恥ずかしげもなく、野心を語る」。これはもう、テーマが素晴らしいですね。

野心。わたしも若くはありませんので、とうの昔に忘れかけていた言葉です。それゆえにかどうか、他人の野心はとても気になります。どの方のエッセイも、あまりギラギラしたものではなく、今の世の中をどう生きていこうかという、とても興味深くおもしろいものでした。

素敵な表紙のイラストと、とても凝った装丁で、つい手に取りたくなるかわいらしいサイズ感。読みものとしても、手軽に読めるのにちょっと考えさせられてしまうような、そんな作品です。

前号までお読みでなくてもまったく問題ありませんので、お店で見かけたらぜひ手にとってみてください。

#たやさない #烽火書房 #嶋田翔伍 #本屋象の旅

『動物哲学物語　確かなリスの不確かさ』

こんにちは。今日は、先週朗読会を開催したこちらの作品を、あらためてご紹介いたします。

著者はドリアン助川さん。古くは「叫ぶ詩人の会」のボーカリストとして、作家としては、映画化もされた『あん』や、日本エッセイスト・クラブ賞を受賞した『線量計と奥の細道』など、数々の作品を出されておりますので、ご存じの方も多いかと存じます。

お話をうかがうと、学生時代から「生物」と「倫理（哲学）」が突出して好きだったとのこと。この作品全体からにじみ出る、動物への愛情と博識、生きるものへのあたたかい眼差しと深い人生哲学は、ドリアン助川さんの、これまでの人生すべてをぶつけてできた集大成と言ってもよいかもしれません。

大学で教鞭をとられている助川さんの語りや朗読は、ときに優しくときに甘く、またときには激しく、聞くものの胸をうちます。著者の朗読ほど、贅沢なものはないと実感いたしました。

すこしでも多くの方に、この作品に触れてほしいとの思いで、今後も朗読の旅はつづくそうです。機会がございましたら、ぜひとも体験していただければと思います。また、大人から子どもまで学びながら楽しめる素晴らしい作品ですので、まだお読みでなければ、ぜひ手にとっていただきたいと思います。

＃動物哲学物語 #確かなリスの不確かさ #ドリアン助川 #集英社インターナショナル #本屋象の旅

『ヨソモノ』
『沈んだ名　故郷喪失アンソロジー』

こんにちは。今日は自費出版された、こちらの二冊をご紹介いたします。

まずは『ヨソモノ』から。横須賀市に移り住んだ、ライターの木内アキさんを中心に、横須賀の人やお店、横須賀という街そのものについて、「ヨソモノ」の視点で語ったエッセイやインタビュー記事が、写真とともに掲載されております。

住む人や訪れる人は、どの町にも何らかの特徴やイメージ、色のようなものを感じると思いますが、横須賀はその色が濃い印象があります。地理的にも歴史的にも、同じような町は思い浮かべることができません。

「ヨソモノ」だからこそ見えてくるものも、あるのかもしれませんね。タイトルでもあるテーマがしっかりしているので、どの記事も興味深く読みおえました。取材されたお店はいずれもとても魅力的で、今度横須賀に行く機会があれば、ぜひ伺ってみようと思います。

テーマがすばらしいという点においては、『沈んだ名　故郷喪失アンソロジー』も同様です。

作家の藤井佯さんが編んだこちらのアンソロジー、応募の際に設けた資格は「故郷喪失者であること。故郷を喪失したと自認する方」。藤井さんを含む13名の小説とエッセイが掲載されております。

同じテーマでも、その内容や作風はバラエティに富んでいて、読み手を飽きさせることがありません。いろいろな作品を楽しみながら、自分にとっての故郷とは、と問いかけることになると思います。

「ヨソモノ」という視点や、「故郷喪失」というテーマ、身近な自分ごととしても、また世界的、普遍的な課題としても、とてもたいせつなことだと思いますし、つい惹きこまれてしまいます。お店で見かけたら、ぜひ手にとっていただければと思います。

#ヨソモノ＃横須賀ぐらし #木内アキ #沈んだ名 #故郷喪失アンソロジー #藤井佯 #本屋象の旅

『くるぶし』こんにちは。今日はこ

『くるぶし』

こんにちは。今日はこちらの歌集をご紹介いたします。

作者は、小説家の町田康さん。最近は、古典文学の現代語訳に精力的に取り組んでいる印象ですが、こちらは初の短歌集です。

小説でも、古典の現代語訳でも、その独特の言語感覚の妙には唸らされますが、短歌においてもまたしかり、充分に町田康ワールドを堪能できると思います。

わたしには詠むことができないので、短歌を詠むことのできる方をそれだけで尊敬してしまうのですが、最近は詠む方の裾野がひろがったからか、いろいろな方が楽しめる歌集や入門書が多く出版されております。

ことばや表現の豊かさを味わうことは、読書の楽しみのひとつだと思いますが、この作品をはじめ、ぜひ歌集や詩集も手にとっていただければと思います。

#くるぶし #町田康 #コトゴトブックス #本屋象の旅

『人形からとどいた手紙ベルリンのカフカ』

こんにちは。今日はこちらの絵本をご紹介いたします。

今年が没後100年にあたるため、昨年あたりからフランツ・カフカに関するいろいろな作品が出版されておりますが、この絵本は、カフカの実話をもとにした、心あたたまる作品です。

ある日の公園で、人形をなくして泣いている少女に出会ったカフカが、少女にかけたことばからはじまる物語。あまり長い絵本ではありませんので、ぜひとも手にとってお読みいただきたいのですが、味わい深く描かれたイラストから、実話を現代風にアレンジしたという結末までふくめて、とても素敵な作品だと思います。

この絵本を読んでからカフカの著作に進んでいくと、またいつもとは違う趣で、読書ができるかもしれません。お店で見かけたら、ぜひ手にとってお確かめください。

#人形からとどいた手紙 #ベルリンのカフカ #ラリッサトゥーリー #レベッカグリーン #野坂悦子 #化学同人 #本屋象の旅

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所在地

〒232-0024
横浜市南区浦舟町１－１－３９
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Tel 045-315-7006

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定休日

毎週火曜日、第３水曜日

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