本屋象の旅 | 横浜・阪東橋の新刊書店

お休み

１０月のお休み

１日（火）、８日（火）、１５日（火）、１６日（水）、２２日（火）、２９日（火）

お知らせ

2024.10.18

「1人の物語から立ち上がってくること。生きづらさと回復をめぐる当事者と看護師の対話」トークイベント開催のご案内

2024.09.22

「ブックサンタ」参加のお知らせ

2024.09.14

11/2（土）「海外文学をおすすめし合う読書会」開催のご案内

2024.09.08

Webショップ開設のお知らせ

2024.09.02

9/29（日）「梅屋敷ブックフェスタ」出店のお知らせ

2024.08.17

武塙麻衣子さんサイン入り『酒場の君』予約販売のお知らせ

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『庭に埋めたものは掘り起こさなければならない』

こんにちは。今日は先日発売された、こちらの作品をご紹介いたします。

著者は齋藤美衣さん。当店のオープン以来よくお見えいただいておりましたので、読書家でおられることは存じ上げておりましたが、ふだんお会いして抱くおしとやかな印象からはまったく想像がつかないほど、壮絶なこころのうちをさらけ出しております。

さまざまな病気や体験を経て、世界に馴染めない感覚、生きづらさを抱えつづける著者。あることをきっかけに入院されたエピソードからはじまりますが、当事者の声として大変貴重であるとともに、読み手にもただの傍観者ではいさせないという、切実な思いが伝わってきます。

本書の後半では、自己の内面を掘り起こし、丹念に思考をたどることで、回復の道のりを歩んでいかれる過程が赤裸々に綴られます。著者の生きることについてのさまざまな考察は、生きづらさを感じている方にはもちろん、どんな方にとっても響くところがあるのではないかと思います。ぜひ、多くの方に手にとっていただきたい一冊です。

また、12月15日（日）に、刊行を記念したトークイベントも開催いたします。くわしくはお店のウェブサイトをご確認ください。お読みになった皆さまのご参加を、心よりお待ちしております。

#庭に埋めたものは掘り起こさなければならない #齋藤美衣 #医学書院 #本屋象の旅

『アウシュヴィッツの父と息子に』

『アウシュヴィッツの父と息子に』

こんにちは。今日はこちらの作品をご紹介いたします。

先の大戦で、ナチスに翻弄されるユダヤ人一家の運命を描いた、ノンフィクションです。

ナチスの強制収容所、とりわけアウシュヴィッツに関連する本は、これまでにも数多く出版され、また映画でもたくさん扱われておりますので、事のあらましはご存じの方も多いかと思いますが、生き残った方々の人生はまさしくそれぞれで、記録や記憶として残されたものは、そのどれもが貴重です。

ウィーンに住むクラインマン一家のたどる道を描く本書は、オーストリアがナチスドイツに併合される1938年からはじまります。

象徴的でもある「アウシュヴィッツ」がタイトルにも使われておりますが、強制収容所はほかにもたくさんあり、本作のクラインマン父子も、各地の収容所を転々とします。

戦況に応じて、また、そのときどきの監督者や環境によって、いつ死んでもおかしくない日々を過ごす父子。手に汗を握りながら本作を読みすすめると、強制収容所での生死を分ける要因には、けして運だけではない何かがあることが理解できます（もちろん、不条理としかいいようがない、たくさんの犠牲のうえにかもしれませんが…）。

収容所の父子と、残された家族たちの運命。巧みな構成と自然な翻訳に助けられ、なかなかのボリュームではありますが、終始圧倒されながらの読書体験でした。

そして、現在。立場と相手と場所をかえて、ジェノサイドが続いております。どちらも許されるものではない、との認識しかございませんが、現代を生きるうえで、歴史の一端を知ることも必要かと思います。この機会にぜひ手にとってみてください。

#アウシュヴィッツの父と息子に #ジェレミードロンフィールド #越前敏弥 #河出書房新社 #本屋象の旅

こんにちは。韓国のハン・ガンさんが、ノーベル文学賞を受賞されました。日本にもファンが多く、アジアの女性としてはじめての受賞とのことで、たいへん喜ばしいことだと思います。

この受賞をきっかけに、ハン・ガンさんの作品を読んでみたいという方もいらっしゃるでしょう。ありがたいことに、日本語に翻訳、出版された作品はいろいろとございますので、一時的に品薄になるかもしれませんが、いつかどこかで、手にとっていただければと思います。

詩人でもあるハン・ガンさんの、ことばや表現の繊細さ、声なき声を拾いあげるかのような、現代史を背景としたフィクションの凄み。わたしも未読の作品はまだまだありますので、これからゆっくりと楽しみたいと思います。

また、ハン・ガンさんの作品を多く翻訳されている斎藤真理子さんの著作や、他の韓国作家の小説も、これを機に手を伸ばしていただけると嬉しいです。日本語で読むことのできる世界文学の奥深さを、一緒に堪能してまいりましょう。

『中学生から知りたいパレスチナのこと』

こんにちは。今日はこちらの一冊をご紹介いたします。

ガザ地区での戦闘から今日で一年。おさまるどころか、周辺のアラブ諸国にも争いが広がっておりますが、どうみても非人道的な虐殺を、世界は止めることができません。

この本は、アラブ、ポーランド、ドイツ、それぞれの専門家が、今起こっていることの歴史的背景を、深く、広く、わかりやすく説明してくれます。

この本を読むと、大戦からイスラエル建国、そして現在にいたるまで、イスラエルとパレスチナのみならず、欧米を中心とした周辺各国の状況と立場がよくわかるとともに、日本もけして傍観者たりえないことも理解できます。

世の中で起こるあまりにひどい出来事を前に、なにもできない虚しさを感じることも多いですが、たとえどんなことでも、ひとりひとりが関心を持つことからすべてがはじまります。

この作品をはじめ、パレスチナ関連の本は他にもいろいろ出版されておりますので、どうかお手にとり、気になる本を読んでみてください。

#中学生から知りたいパレスチナのこと #ミシマ社 #岡真理 #小山哲 #藤原辰史 #本屋象の旅

こんにちは。ようやく暑い季節が終わりましたが、秋のはっきりしないお天気がつづきますね。

さて、秋に読む本はもうお決まりでしょうか。わたしは、今読んでいる複数の本を読みおえたら、このあたりを読みたいと思っております。

読みたい本は、そのときの気分や体力、いざ読みはじめたいときに手元にあるかなど、さまざまな理由でどんどん変わっていきますし、職務上、あたらしい魅力的な作品に接する機会も多く、タイミングを逸すると、実際に読むのはだいぶ先になってしまうこともしばしばです。

「積ん読」という言葉も、かなり浸透してまいりましたが、それぞれのペースで、読書の秋を楽しみたいですね。天候が落ちつき、散策にもってこいの季節になりましたら、どうぞお近くの本屋さんをのぞいてみてください。

『リーディング・リスト』こんにち

『リーディング・リスト』

こんにちは。今日はこちらの一冊をご紹介いたします。

著者は、日系カナダ人4世の#さん。若くして大学の文学部教授になった著者による、自伝小説です。仕事や恋愛、人生に悩む著者が、家族のルーツや見えていなかった事実、家族それぞれの抱える、抱えていた思いなどを知ることで、ふたたび歩みはじめていく姿が印象的で、深く心に残りました。

タイトルの『リーディング・リスト』は、定年退職した父のために、著者である娘が読むべき本を挙げたもの。各章のタイトルにもなっており、小説の進行とリストの作品とが絶妙に絡みあって、物語に深みを与えています。

リストに挙げられた作品は有名なものが多いですが、とくに前もって読んでおく必要はありません。ただ、読みおえたあと、どの作品も読んでみたくなるとは思います。巻末に簡潔な作品ガイドも掲載されておりますので、つぎの読書にもつながりそうですね。

この小説で触れられる、「本を読むこと」の効用は、わたしも日頃から思っていることに近いので、とても共感を覚えました。読むだけでも充分におもしろいですが、語り合いたくなる作品でもあります。秋の夜長にゆっくりと読みたい小説として、おすすめいたします。

＃リーディング・リスト #レスリー・シモタカハラ #加藤洋子 #北烏山編集室 #本屋象の旅

「ブックサンタ」こんにちは。よう

「ブックサンタ」

こんにちは。ようやく秋らしい天候になりましたね。

さて、今年も「ブックサンタ」がはじまりました。

お客さまに選んでいただいた本を、全国の子どもたちに届ける素敵なイベントです。イベントの詳細や、届けたい本のご相談など、どうぞお気軽にお声掛けください。

昨年もたくさんのお客さまにご参加いただきました。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

#ブックサンタ #本屋象の旅

『九月はもっとも残酷な月』こんに

『九月はもっとも残酷な月』

こんにちは。今日はこちらの一冊をご紹介いたします。

著者は、映画監督の森達也さん。関東大震災からちょうど100年となる昨年、映画『福田村事件』が大きな話題となりましたので、ご存じの方も多いと思います。

この本は、『福田村事件』公開前後の日々を中心にした時評エッセイです。

関東大震災における集団虐殺事件や、今もなおつづくウクライナやガザへの侵攻。歴史や背景は異なりますが、「集団心理」に陥りがちな人間の弱さに関する著者の考察は、おおいに頷くところがあります。

その他、日本人の特徴や政治観、ドキュメンタリーをつくる者としての考えや、そのときどきで話題となった事件への論評もふくめ、話題は多岐にわたりますが、どれもおもしろく読みおえました。

『福田村事件』をご覧になった方はもちろん、とかくおかしなことがまかりとおる世の中だなと、ふだんよくお思いになる方にも、ご一読をおすすめいたします。

#九月はもっとも残酷な月 #森達也 #ミツイパブリッシング #本屋象の旅

※お申込みが定員に達しましたので、以降のお申込みはキャンセル待ちの対応とさせていただきます。

11/2（土）「海外文学をおすすめし合う読書会」開催のお知らせ

こんにちは。夏のような暑さがつづき、「読書の秋」にふさわしい気候はもうすこし先のようですが、11月に開催するイベントをご案内いたします。

題して、「海外文学をおすすめし合う読書会」。

ふだん海外文学をお読みになる方で、ほかの方のおすすめを聞いてみたいという方や、読書が好きな方と交流したいという方はもちろん、興味はあるけれど、どれがおもしろいのかおすすめを教えてほしいという方や、お話するのは苦手だけど、ほかの方のお話は聞いてみたいという方も、一緒に楽しめる会にしたいと思います。会の進行は、古今東西の文学を愛するマヤさん（ @maya_naka.booklog ）に務めていただきます。

くわしくは、お店のウェブサイト（ https://zounotabi.com ）をご覧ください。皆さまのご参加を、心よりお待ちしております。

＃海外文学をおすすめし合う読書会 #本屋象の旅

『おさかなごはん』こんにちは。９

『おさかなごはん』

こんにちは。９月になってもまだまだ暑い日がつづいておりますが、いかがお過ごしでしょうか。ただ過ごすだけでも大変で、なかなか疲れのとれないこの時期におすすめの絵本をご紹介いたします。

作者は日本でも人気のM. B. ゴフスタイン。『おさかなごはん』（原題：FISH FOR SUPPER）は、発表からほぼ半世紀を経て新訳で復刊された、とてもシンプルで美しい絵本です。

描かれるのは、ひとり暮らしのおばあちゃんの日常。早起きをし、釣りに出かけ、魚を釣り、料理して食べ、片づけをして、やすむ。その繰りかえしを描く、ただそれだけの物語が、なぜだかとても胸に響きます。

イラストも筋立てもシンプルがゆえに、どう受けとめるかは読み手しだい。読みおえると、ふと今の自分をかえりみて、これからの生きかたを考えるきっかけになるかもしれません。

きれいな装丁で、手元に置いておきたくなるこの絵本。この作品も、どちらかというと大人の皆さまへおすすめいたします。ぜひ手にとってみてください。

#おさかなごはん #ゴフスタイン #佐々木美香 #トンカチ #本屋象の旅

『しぶとい十人の本屋』こんにちは

『しぶとい十人の本屋』

こんにちは。今日はこちらの一冊をご紹介いたします。

著者は、荻窪で本屋Titleを営む辻山良雄さん。辻山さんが、全国各地で長く本屋を営む方々を訪ね、本屋としてはたらくことの思索を深めた、旅路の記録です。

ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、2016年に本屋Titleをオープンし、『本屋、はじめました』（苦楽堂、ちくま文庫）という著書もある辻山さんは、本屋界隈の雄、といっても過言ではありません。

わたしも開店前の勉強として『本屋、はじめました』は読ませていただき、おおいに参考にさせていただきましたが、実際にお店を構えてみますと、本屋Titleの充実した品揃え、カフェやイベント開催によるバランスの取れた経営スタイル、各種媒体での質の高い継続的な情報発信などなど、とても真似のできるものではないということに気がつかされます。

そんな辻山さんでも、長く続けていくうちに悩みが生じ、行く先々の店主の皆さんと言葉を交わしながら、本屋として生きることについて、考えを深めていきます。

わたしは本屋として共感するところや学ぶところも多く、とてもおもしろく読み終えましたが、今の世の中ではたらくこと、生きることを考えるどなたにとっても、きっと心に響く一冊だと思います。

本屋Titleをはじめ、ご紹介されている全国の本屋さんにも行きたくなりますね。本屋さん好きの方にはもちろん、なにかモヤモヤしたものを抱えている方にぜひ、ご一読をおすすめいたします。

#しぶとい十人の本屋 #辻山良雄 #朝日出版社 #本屋Title #本屋象の旅

9/29（日）「梅屋敷ブックフェスタ」出店のお知らせ

9月29日（日）に東京・梅屋敷にて開催される「梅屋敷ブックフェスタ」に出店いたします。

会場は、京急梅屋敷駅から徒歩2分の仙六屋カフェ。東京の本屋さんをはじめ、いろいろな方とご一緒できることを、今からわたしも楽しみにしております。当日はぜひ、梅屋敷へ足をお運びください。本屋さんが集まる本のお祭りを、梅屋敷で一緒に楽しみましょう。

※イベント当日、店舗は休業といたしますので、ご了承ください。

＃梅屋敷ブックフェスタ #京急梅屋敷 #仙六屋カフェ #葉々社

アクセス

所在地

〒232-0024
横浜市南区浦舟町１－１－３９
まいばすけっと隣

Tel 045-315-7006

営業時間

10：30　～　19 : 00

定休日

毎週火曜日、第３水曜日

※営業時間やお休みの最新情報は、Twitterでご確認ください。

交通機関

横浜市営地下鉄ブルーライン「阪東橋駅」１A出口より徒歩5分

お車でお越しの場合は、近隣のコインパーキングをご利用ください。

象の旅アクセスマップ

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